研究プロジェクト1〜4を追加しました
乳児へのう蝕原因細菌の感染は、主として養育者からという事実を踏まえて、養育者からのう蝕原因細菌の感染を最小限に止めることを目的として、養育者に口腔保健に関わる健康情報をLINEにて定期的に発信します。そして、3年後の幼児のう蝕発生状況を調べて、LINEによる健康情報提供の効果を検証します。
高齢者に多発している根面う蝕は、口腔に露出している部分のみに発生し、歯周ポケットの中は発生しないものと考えられて来ました。そこで、本プロジェクトでは臨床サンプルを用いて、根面う蝕の発生部位や原因となる細菌を特定する予定です。これにより、新たな根面う蝕の予防方法の開発につなげていきます。
口腔の細菌叢(オーラルフローラ)の研究は、加速度的に進んでいます。細菌学的な研究において、突き止めなければならないことは、健康なヒトが本来有するオーラルフローラとは何かということです。本プロジェクトでは、先端的な遺伝子解析技術を用いて、ヒトのあるべきオーラルフローラを探求します。その結果、う蝕予防・治療の目指すべき方向が明らかになる、礎となる研究です。
日常臨床におけるう蝕の診断およびマネジメントについては、国際的学会組織が中心となり10年以上にわたって議論を重ねた成果をICCMSTM (International Caries Classification and Management SystemTM) として包括的かつ詳細な具体案を提唱しています。本プロジェクトでは、まず、ICCMSTMを翻訳し、わが国のう蝕予防・治療の臨床や教育に取入れる可能性や方策について、ワークショップなどを開催して議論することを計画しています。