この度、世界からう蝕を撲滅するとの理念のもとに設立された国際非営利組織Alliance for a Cavity Free Future (ACFF) への参加を表明し、一般社団法人ACFF

日本支部を設立致しました。

ACFF は「2026年以降に誕生する子供たちは生涯をとおしてう窩を作らない」を地球規模でのゴールに設定しており、英国King’s Colledge Londonを本拠とし、カリオロジーの世界的リーダーであるNigel Pitts教授がGlobal Chairmanとして統括されています。ACFFのポリシーは、地域ごとのう蝕の特性を正確かつ詳細に把握したうえで、関連する全てのステークホルダーの参加を促し、それぞれの地域が臨床的・経済的さらには心理的にも受入れやすい実現可能な施策を推進することであり、すでにクリニカル・カリオロジーの世界的な潮流になりつつあります。2017年現在、世界の26地域がACFFに参画しており、ヨーロッパ各国やアメリカ・カナダはもとより、アジアでは中国、タイ、インド、フィリピン、マレーシアが独自の「Chapter(支部)」を開設して活動を開始しています。

わが国の状況を鑑みますと、厚生労働省による歯科疾患実態調査により国民の口腔保健の動態が把握できることから、う蝕に関わる問題の抽出と解決策に関する協議を産学官が連携して横断的に熟成することで、わが国の現状に即したう蝕撲滅実現の目標を打ち出すことが可能であると考えます。グローバ世界において、一般社団法人ACFF日本支部(Japan Chapter)として積極的に参画することは、わが国の口腔保健の増進に寄与できるばかりか、わが国のう蝕マネジメントをモデルケースとして世界に発信できる好機であると確信しております。

この一般社団法人ACFF日本支部の活動期間は基本的に2018年より2027年までの10年間とし、正会員は100名のみの限定とする事でスピーディな意思決定と研究成果の達成を目標としております。

一般社団法人 ACFF 日本支部

理事長  大阪大学大学院歯学研究科

教授 林 美加子

副理事長 鶴見大学歯学部

名誉教授 花田 信弘