ACFF歯科医療政策会議(ACFF Policy Lab meeting)参加報告

ロンドンで開催された第二回ACFF歯科医療政策会議(ACFF Policy Lab meeting)に参加してきました。会議はロンドン大学附属政策研究所の主催で2018年7月23、24日に開催されました。

国際歯科研究学会(IADR)ロンドン大会の直前にロンドン市内で開催されたこの会議では、歯科医療における医療費支払いの将来の方向性について各国の専門家を集めて議論が行われました。ACFFグローバル本部が会議に要する費用負担をすべて行うという条件で、林美加子理事長のご推薦により日本支部正会員からは花田が参加させていただきました。政策会議は予防歯科を優先する医療費支払いシステムを各国でどのように構築するかがメインテーマでした。2日にわたる会議はグループディスカッション形式で進行し、最後にACFFグローバル議長を務めるピッツ教授(ロンドン大学キングズカレッジ)が総括を行いました。

ACFF Policy Lab meeting2日目(各スモールグループの発表)

2005 年に欧米のカリオロジー研究者によるコンセンサス会議で合意された国際的う蝕探知評価システム(ICDAS:International Caries Detection and Assessment System)を含むう蝕管理システム(ICCMS: International Caries Classification and Management System)の普及と適正な料金システムの確立、そのための歯科医師の役割について多くの意見が出され、考えられる料金システムが紹介されました。

ACFF Policy Lab meeting2日目(教育講演)

第二回政策会議で提起された「予防歯科を優先する医療費支払いシステムの創造」という課題の解決方法は各国の医療保険の事情によって違います。ACFF日本支部でも独自の議論が必要です。ACFF日本支部正会員の多くは開業歯科医の先生方ですから、予防歯科の適正な料金システムの創造について議論し、日本社会で受け入れ可能な現実的な解決方法を正会員の先生方と一緒につくりあげることができると考えています。

ACFF Policy Lab meeting2日目
(ピッツ教授の総括)

(ACFF日本支部副理事長 花田信弘 記)